エルヴィス・プレスリー没後45周年~2022

Photo by Clem Onojeghuo on Unsplash


エルヴィスと聞いて思い出される一人が元首相の小泉純一郎さん。
熱烈なファンとして知られていますね。
政界引退後は精力的に原発反対の声を上げ続けています。
2014年の東京都知事選挙に出馬した同じく元首相の細川護熙さんとも足並みを揃え、
その後も長く継続してこられましたが今年に入り、講演会活動については高齢を理由に終了する旨を表明されました。
様々な見方をされる人ですが、少なくとも一点、金銭に綺麗な政治家であったことは高く評価しています。


彼と同じく私もエルヴィスのファンですが「好きな曲」を示すのは大変に難しい。
ビートルズにも同じことが言えますが、どの曲をとっても彼もしくは彼らの一部であるにすぎません。
一介のファンによる「私が選ぶベストテン」といった卑小な試みはなかなかうまくいかない、やりにくいものです。
百歩譲って「今の今、よく聴いているのはこの曲だ、このアルバムだ」といった提示の仕方が精一杯ですね。


下の動画は最近よく聴いている〈Always On My Mind〉—
アメリカという国の偉大さは「エルヴィスを生み出した」それ一つをとっても認めざるを得ない、
それほどまでに唸らせる名曲として挙げたい1曲です。
聴く者が女であれ男であれ、心に深く沁み渡る何かが湧き起こりはしないでしょうか。



次に〈If I Can Dream〉—
キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニア暗殺を受け、事件発生から2か月後にレコーディングされた、
エルヴィスによる「アンサー・ソング」と言われる曲です。何に対するアンサーか。
キング牧師のあまりにも有名な演説、ご存じの通り〈I Have a Dream〉への応答です。
皮膚の色の差異によって生起する問題が、21世紀現代においても解消されないアメリカの暗部について、
考えを巡らさずにはいられない1曲である一方、アメリカという超大国の「一流」なるもの「スター」なるものが、
日本のそれとはかけ離れて異なり、話にならない高い次元に在ることを突き付けられもします。



1977年8月16日、42歳の若さでこの世を去ったエルヴィスですが、
彼の死を悼むアメリカ国民の当時の様子を次の動画で垣間見ることができます。
神に愛でられたかのような類い稀な才能と、多くの人々に深く愛された人間だけが放つことのできる熱量が、
国や言語の違いを易々と超え、伝わってくるように感じられます。



そして次の動画は、この公演後2か月足らずで故人となることが容易には想像しがたい、
素晴らしいパフォーマンスを見せているもので、場所はサウスダコタ州ラピッドシティ。
舞台上の派手な動きが印象深いエルヴィスですが、ここでは椅子に腰掛け、ピアノを弾きながら歌唱しています。
曲は〈Unchained Melody〉—
オリジナルはライチャス・ブラザーズ。
デミ・ムーア主演の映画「ゴースト  ニューヨークの幻」の主題歌でもありましたね。
そうと聞けばすぐに分かるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。



今月1日から日本でも公開されている映画「ELVIS」は、ぜひとも劇場で鑑賞したいところですが、
新型コロナウイルスの再拡大により、感染者数が急増している現在の東京にあっては見送りです。
遠くないうちにビデオなり、何かしら別の手段で観られる日も来るでしょう。
主演はオースティン・バトラー、共演はトム・ハンクス。
おそらくは二人の極上の演技を堪能できるだろうと今から楽しみが膨らみます。
どんな映画かと気になる方は、下の予告編映像をご覧ください。

それではまた、今日のところはこのへんで。


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