旧ブログ


※閉鎖済みのブログサイトに投稿した記事の再掲です。


 





起床時間は午前4時

起きるのは毎日午前4時。
夏場は3時だから「漁師並みだね」と言われたりする。
寝るのは午後9時だから「子どもみたい」と驚かれたりする。

完全に在宅稼働になってからのほうが自己管理と生活がシャープ。
この習慣で1日を2つに分けている。
起床から正午までが第1幕、正午から就寝までが第2幕。

通勤時間も身支度もないから実働およそ7時間を1日2回やれてしまう。
仕事がないときは勉強や読書、ブログを書いたり散歩をしたり、好きにする。



朝は1杯の梅湯から

起きたての1杯は梅湯。
紀州南高梅を1つ、湯吞み茶碗に入れて白湯を注ぐ。
スプーンでほぐしてクルクル回す。

梅干と白湯を合わせるといいことがたくさん。

血流促進で体が温まるし、血液サラサラで新陳代謝が高まるから美肌効果。
整腸作用でデトックス効果に、白髪や抜け毛を予防するアンチエイジング効果。
脂肪燃焼でダイエットにいいし、疲労回復、風邪予防にも効くマルチ飲料。
気温が下がる秋から冬にかけては「梅湯サマサマ」だ。



在宅校正者の作業場

メインデスクは幅 150 センチ、奥行き 75 センチ。
加えてサイドデスクを垂直になる形で置いている。
これが幅 120 センチ、奥行き 55 センチ。

在宅での仕事が軌道に乗り始めた頃、
デスクにチェアに収納棚、デスクトップパネル等々を買い揃えた。
デスクライトは山田照明 Z-LIGHT、パソコンは東芝 dynabook、
プリンターは Epson、シンプル・イズ・ベストで出力機能のみ。

校閲の際の疑問出しに添える参照資料として印刷が必要。
本1冊あたりの出力枚数過去最多は A4サイズで 500 枚以上。

初期費用に関しては、この程度の買い物に要するお金があれば OK。



校正会社を辞めた理由

武者修行時代には、もちろん校正会社でも働いた。
計3社、場所はそれぞれ東京・千代田区、文京区、新宿区。
3社とも辞めた理由は、

1.通勤電車に乗りたくなかった
2.校正者同士の付き合いが面倒だった
3.会社の在り方や取り分に不満があった
4.会社がなくてもできる仕事だと分かっていた
5.本当のフリーランスとして独立したかった

いろんな人がいたし、いろんなこともあったけれど、
すべてが肥やしになったと思える今は「勝ったな自分」の一言だ。



非マジョリティの休日

土日祝日、盆暮れ正月はおよそない。
ゴールデンウィーク、シルバーウィークもおよそない。

暦が青と赤の日は仕事が押し寄せ気味になる。
取引先は例外なく週5日の平日勤務。
そちらが休みの時にこそ、こちらの出番というわけだ。

休みを取るのは大抵平日。
非マジョリティの非標準休日。
大多数の人が働いている時に休む。
社会に組み込まれきってはいないこの自由さを愛している。



フリー校正者と語学力

半端な勉強で国文を出るより、語学に秀でるほうが業界では強い。
特に商業印刷物。
もちろん出版印刷物でも活かされる。

需要トップは英語、次に中国・韓国語。
希少言語はほぼ仕事がなく、独語・仏語ですらそれに近い。
英・中・韓のうち1言語でも高レベルだと重用される。

合い言葉は〈漢字検定より外国語〉



学歴がものを言わないフリーの世界

取引先は何を見るか。
ゲラに書き込まれた赤字と疑問出しそれだけ。
フリーの人間の優劣はゲラひとつで決まる。

東大を出ていようが誤字を見逃すようなら「使えない人」
ものを言うのは学歴ではなく何をどれだけ学んだかということ。

今の今も同様。
現在は何をどれだけ学んでいるか。
それが今日・明日以降の仕事でものを言う。



雑誌の仕事

雑誌は休刊、実質廃刊が増加している。
今に始まったことではなく 10 年以上前からの傾向。

「不景気コム」というニュースブログがある。
検索窓に「出版」と入力すればその様子が見てとれる。

「ぜひとも雑誌の仕事がしたい」
「雑誌の仕事でやっていきたい」
そう考えている校正・校閲職志望者に言えるのは、
希望は希望、現実は現実として押さえる冷静さも必要ということ。



面接ではこちらも会社を見定める

校正会社に印刷会社、制作会社に出版社。
フリー校正者の面接は、こちらが会社を見定める場でもある。

会社側が3人以上で面接に出てくるところはやめたほうがいい。
2人ですら良いとは言えない。
「こんにちは」とたった1人で笑って登場する会社がお薦めだ。

これにハズレがないわけではない。
ただ、志望者1名に対して3人以上が横並びするような会社には、
人を見抜く力のある人間が上層部や管理職に1人もいないと見て正解。



本の女性校閲者のイメージ

この仕事に憧れる女性が少なくないというのは何だろう。
知的で高尚な感じ、静かに辞書を引き、休憩には熱い紅茶、
そんなイメージなのかな。

実際は時に激怒のあまり後頭部に鈍い痛みを覚えるほど、
取引先との電話口で怒鳴りまくっている下町・体育会系。
そういうイメージはまったく浮かばないのかな。

元気のいい真っ直ぐな女性には向いている仕事だと思う。



商業印刷の仕事

企業や団体の事業活動に使用される印刷物は、
チラシやポスター、パンフレットにリーフレット、
カタログ、マニュアル、会社案内ほか報告書等いろいろだ。

商業印刷の仕事は鍛えられる。
書籍や雑誌と異なり形状も中身も多様、
やることもやり方もモノごとに違う。

時にタイトな希望納期に笑って応える作業速度など、
さまざまな能力が自ずと培われる。



健康生活、豆乳&りんご酢ドリンク

高麗人参茶と梅湯に加え、最近始めたのが豆乳&りんご酢ドリンク。

豆乳はキッコーマン、北海道産大豆 100 %使用の無調整豆乳、
りんご酢はサンクゼール、原産国アメリカのオーガニック〈飲む酢〉

160 ml の豆乳に 30 ml のりんご酢を入れて混ぜるだけ。
この味で販売すれば当たるのではないかと思うほど美味しい。

豆乳は飲み過ぎてもいけないので1日1回。
食品にせよ飲料にせよ、これだけ豊富な国にいながら、
やたらサプリメントに走るのは、もったいないの一言。



いやでも〈文具女子〉になる

この仕事をしているせいでとにかく文具がある。
赤ボールペン1つにしても、
これほど商品数が出回っている国はおそらくない。
吟味できるだけの幅があるのは有難いこと。

海外に行くときはよく文具を持っていった。
現地で出会った人たちへのプレゼント用途。
品質もデザインもいいから大人にも子供にも喜ばれる。

〈小さな幸せ、大きな笑顔〉
半端な置き物を持っていくよりずっとお勧めだ。



出版社校閲部社員の本音

― こんなこと言っちゃ悪いのかもしれないけど、
  社外校正の人って書いてくれないんですよね。
  ここはどう見たって書くでしょってところでも、
  書いてくれないんですよね。―

この言葉を聞いたときに「そうかもな」
と同時に「それはだめだな」

「著者がこう書いてるんだから、まぁいいのかな」
曖昧な感覚に引きずられる校閲者の甘え。
突っ込むのが仕事だから職務怠慢以外の何物でもない。



男の原稿、女の原稿

著者が女だと粗い原稿がおよそない。
誤りがあってもケアレスミスの範囲。
だからこちらも優しくなれる。

一方、それ内容違うだろ、誤字脱字多いだろ、
確認してないだろ、これ全部引用だろ、意味不明だろ、
文が通ってないだろ、その表現アウトだろ等々、
粗い原稿の書き手は男と相場が決まってる。

「多忙だから」か「校閲が見てくれるから」か。
見える所では〈本を出すオレ様〉いいカッコ、
ただし見えない所ではだらしないのが特性か。



校正会社は使いよう

派閥、特別扱い、上下関係、
人格攻撃、新人放置、男女問題、
案件・ギャラの探り合い、陰口・悪口に怒鳴り合い、
生き馬の目を抜くウォール街でもあるまいに。

大御所気取りおじさんにマルチ商法勧誘おばさん、
確定申告はしない、会社に国税が入ってもしない、
口をきかない、ガラが悪い、仕事中でも奇声を上げる。

〈馬鹿と鋏は使いよう〉あらため〈校正会社は使いよう〉
実力養成・実績作りの場と腹を決め、
いずれの独立を胸に秘めつつ進むが吉。



布団の中の読書の幸せ

床に就いてから本を読む、
これがまさに至福の時。

「まさに」と言えば安倍元総理、
腹話術のような話し方で未だに元気そうだ。
涙目で辞めたくせしていつまでもうるさい野郎だな。

対して布団の中の本読みは闇夜に包まれ平穏の至り。
心的状態に上がり下がりも生じない。
著者に独占される読者、読者に独占される著者、
この双方向、血の通った意思疎通、上質な言語芸術。

政治家のそれとは比較にならない優れものだ。



夕食には蒸し野菜の日々

ニンジンとホウレンソウは必須、
イモ類を加えてサトイモかジャガイモ、計3種を蒸す。
旨味が凝縮、揚げず炒めずだから油も無し。

直径 20 センチ弱の深皿に盛って毎日摂取。
野菜を切らさずにいると体の芯がしっかりする。

買うのはいつも採れたて野菜の直売所。
ダイコン、ネギ、コマツナなども手に入る。
出来が素晴らしいのに値段は 100 円がほとんど。

近頃は直売所の農家さんと天候や作物の話をする。
私より 20 センチは背の低いシャイな感じのおじいさんだ。



テレビは脳が腐るから見ない

正確には日に20分ほどニュースを見る。
それだけだから見ないに等しい生活だ。
理由は脳が腐るから。
ただし20代までは見ていた。

ビートたけしの笑いが最高だった頃、
萩原健一の演技が最高だった頃、
アン・ルイスの歌唱が最高だった頃、
大島渚の言論が最高だった頃等々、ありすぎて書き切れない。

俳優や歌手がトーク番組に出演中、煙草を吸おうが酒を飲もうが、
何の問題にもならなかった最高の時代にテレビはもう見終えている。



これからもよろしくね西川、枕選び大失敗

2021年4月販売開始の「ムアツプラス」に期待した。
頭部に良い、身体に良い、睡眠に良い、
そう思い込んで購入したのだが完全に失敗。

枕が合わないと普通は首が痛くなるのに、
頭が痛くなって鎮痛剤を服用するレベル。
石か板の上に頭を置いているような感覚。
「ロータイプとはいえ高弾性というのはこういうことか……」

高弾性の3字を目にした時点で見送らなかったのが誤り。
後頭部が出っ張っている欧米型の頭には不適切。
低反発の柔らかい枕でなければ駄目なのだ……。

西川枕小史。
「ムアツ スリープスパ」(まあまあ良かった!)
 →「ムアツまくら」(とても良かった!)
  →「ムアツプラス」(……)
ひとつ前の「ムアツまくら」を買い直そう。



本の校閲、平仮名は要注意

校閲なら何でも要注意なのだが平仮名は飛ばしやすい。
昨日読んでいた本で誤植をひとつ発見。

 日々の生は(略)記憶の中で生きられている。たがらこそ(略)共有しているのだ。

 誤:たがらこそ 正:だからこそ 

校閲者は普通に本を読むときのように読んではいけない。
文字の上を滑って「読み進めて」しまってはいけない。
「読む」のではなく「見る」こと。
その「視力」を持つのが「プロの眼」ということ。



春の手前、確定申告進行中

以前在籍していた校正会社の会報で何度か見た事務方の訴え。
「確定申告してください」
「国税が来るので困ります」
「還付金が出る場合もあります」
「面倒でもお願いします」

フリーランスはこれも大事な仕事のひとつ。

確定申告初回の年は税務署に5、6回電話した。
翌年は2回の電話で済み、3年目には分からないことがなくなった。 
還付金が振り込まれてやっとのこと「今年も1年終わったな」の春が来る。



オリンピックに興味なし

冬季五輪が始まるそうだが興味なし。
夏季五輪も同様。
メディアの「やたらと感動物語」には毎度辟易している。

「皆さんに勇気を与えられたら」「皆さんに夢を届けられたら」
参加選手のこの手の台詞には「上から言ってんじゃないよ」の一言。
「若い人間が生意気言ってんじゃないよ」のもう一言。

日本のメダルに「我を忘れて」盛り上がるメディア。
アタマ大丈夫か。
食料も寝床もない人間がこの寒空で路上に出ている、その数が増している。
一握りの恵まれた国民の勝った敗けたで馬鹿騒ぎは不快でしかない。



雪は降る、あなたは来ないで

シチリア生まれの歌手・アダモの「雪が降る」
この歌を知らない人にはタイトルの冗談が通じない。

作詞:安井かずみ(プロ中のプロ)
 ♪雪は降る あなたは来ない
  雪は降る 重い心に
  むなしい夢 白い涙
  鳥は遊ぶ 夜は更ける
  あなたは来ない いくら呼んでも
  白い雪が ただ降るばかり♪
  
替え歌:シルヴィ、私(アマ中のアマ)
 ♪雪は降る あなたは来ないで
  雪は降る 軽い心に
  楽しい夢 どこに涙
  鳥と遊び 夜は熟睡
  あなたは来ないで 呼んでないから
  白い雪が ただ積もりそう♪



校正&校閲、英語まじりの印刷物

書籍にせよ雑誌にせよ商業印刷物にせよ、
今どき英語が一切まじらない案件は限定的だろう。

外国人向けチラシやパンフの英語版であれば、
当然英語が分かる校正者に仕事は振られるのだが、
日本語の印刷物に英語がまじる案件は、
英語が分からない校正者にも「怖がることなく」振られている。

校正会社在籍時の実話、仕事はカレンダー。
「Calendar」が「Calender」になっているのを見逃す。
「6月」が「July」「7月」が「June」になっているのを見逃す。
「October」が「Octorber」になっているのを見逃す。
英語が分かる校正者なら絶対に見逃さない誤りだ。
結果刷り直しの大損害。

この致命的なミスを犯した複数名の校正者に対して、
「英語は大変でしょうが辞書で必ず確認してください」と訴えた事務方。

馬鹿か。



校正プラスアルファで差をつける

校正ができる校正者というのは当たり前の話だから、
プラスアルファで強みを持つことがお勧めだ。

私などは「英語ができる」これひとつで、
「外国語苦手大国・ジャパン」の校正会社等々で重用された。
「韓国語もできる」ということでさらに崇められた。
だいたいそんな人は校正の仕事に就いていないことが大きいのだが。

「この人は外国語ができる」という安直な見立てによって、
アラビア語やフランス語まで「見てくれ」となる。
乱暴な話だが、まったく語学に通じていない人とは確かに違う。
何が違うか。眼と勘と摑みどころが違う。

「語学ができる人は重用大国・ジャパン」だが、その他なんでもいい。
要は抜きん出て知っている「何か」を持つ人は強い。



仕事は「これひとつ」と決めつけない

英語力を活かせる道は校正・校閲に限らない。 
完全在宅稼働のフリーランスとして現在に至るまで、
英語がまあまあできると採用される仕事も経験している。

主なものは塾講師と通信制高校の指導教員。
前者は中学生対象で生徒からも塾長からも「△△先生」と呼ばれ、
後者も同様、生徒との対面はないが事務方からは「△△先生」だ。
大手予備校の講師から直接スカウトされたこともある。
本業の安定に伴い、塾講師は数年前に辞めたのだが後者は継続中。
ビジネス英語入門レベルの課題を添削している。

時代が良くはないしこの先も明るくはないので、自身の可能性の芽を大事に捉え、
これでなければそれ、それでなくてもあれ、というように柔軟性を持つといい。



定年退職がない働き方

フリーランスだから当然定年退職がない。
某出版社でいろいろと話をしていたとき、
「70まででも80まででも、ウチとしては仕事を受けていただければ」
という言葉をいただいた。

定年、退職金、第二の人生。
それもあるし、そうでない暮らし方もある。

続けようと思えばいつまでも続けられるし、
辞めようと思えばそれも自由。
必要なのは実力だけだから30代、40代、50代であっても、
頑張って独り立ちできると人生かなり自分主導で面白い。



「言う人」より「言わない人」

ものを言う人より言わない人に育てられた。
この仕事を続けてきたなかで確かに言えることはそれだ。
何人か忘れられない人がいる。
全員合わせても5本の指以下の人数で多くはない。

「ものを言わない人」が数か月に1度、半年に1度、1年に1度、
珍しく口にするひと言の集積に支えられ、20年を超える今のキャリアができている。

多くを語った人々の言葉は「ああ、よくしゃべってたな、あの男は」
「ああ、よくしゃべってたな、あの女は」
その限りの記憶でしかない。

評価のなかで自分が最も好きだったのは「的確だ」という言葉。
実際、的確である以外は不要な仕事だからだ。



語彙力チェックにクロスワードパズル

たまに新聞に載っているクロスワードパズルにトライする。

・暗号資産とも呼ばれます
 → ビットコイン? その方面は無縁。
 → 正解は仮想通貨

・FIGHTING SPIRIT
 → 闘魂? アントニオ猪木。
 → 正解は闘志

・突然降ってきて、さっとやみました
 → にわか雨? タテのマス目と不整合。
 → 正解は通り雨

「な~んだ、そうかそうか」となるものばかり。
すぐに答えが見つからなかった言葉ほど強くインプットされる。





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