超軽量眼鏡と視力の弱い校正者




中学生の頃から視力が落ち始め、片方は 0.3、もう片方が 0.1以下。文字を見ないことには始まらない職業に従事している人間としては残念ですが致し方ありません。今年に入って「いよいよ一つじゃダメだな」と新調、合わせて二つの眼鏡を使い分けるようになりました。福井県鯖江市に本社を構える総合眼鏡フレームメーカー「シャルマンのハウスブランド〈ラインアート〉を使用しています。


「軽量なのにも程がある」というおかしな日本語が飛び出してしまうくらいの逸品で、とにかくフレームが軽いんですね。実際に掛けてみないとその凄さが分かりません。初めて試着したのは3年前の夏でしたが驚愕しました。驚愕以外の何物でもありませんでしたね。まぁとにかく驚愕のひと言だったんですよ。語彙が一つでは伝わらないか。これならどうでしょう。購入したての頃、顔に馴染む前ですね、重量をまったく感じないので外すのを忘れて顔を洗い始めてしまい、レンズもフレームもすっかり濡れちゃったんですよぉ~!――なんとかいけるでしょうか(笑)





視力が弱いほどレンズの厚みが増しますから、重量は考慮せざるを得ないんですね。調べ物でパソコンの画面を見るときなどは、目線が上がるのでさほど気になりませんが、それ以外の大半の時間は当然のこと、ゲラを見るのに目線は下げどおしになりますので、頭部の顔面に装着する眼鏡の重量が重く、下方へ引っ張られる時間が長く続くのは作業を進めるうえで一つの障害になるわけです。


ならば書見台や傾斜台はどうかという声が飛んできそうですが、自分の場合は邪魔でしかないので使いません。去年メインデスクを買い替え、今使用しているのは幅180センチ奥行90センチのものですがそれでも邪魔ですね。なにより勝手が悪い。というのも大きさや量が異なる原稿やゲラのほか、辞書・事典・字典の類い、各種紙物の資料等のあれこれをすべて立てよう傾けようとした場合、仮に3台4台5台置いたところでまったく数が足らず、かえって不便という実際があるためです。


現在では日進月歩、光学分野の研究開発が進んだおかげで昔と比べ、だいぶ薄めのレンズをはめこむことができるのですが、購入時の重要事項であることには変わりありません。「軽量なのにも程がある」シャルマンの眼鏡は、普段から目を気遣っている人や、なかなか掛け心地のいい眼鏡に出会わないという人にお薦めできる商品です。


上皇后の美智子さんも使っているそうで、そちらはフレームだけで 16万円台の品物ですね。自分が購入したフレームその1の約 3.6倍、フレームその2のジャスト4倍の価格です。眼鏡の「ヨロイ」と呼ばれる部分のリボンモチーフの飾りにダイヤモンドがあしらわれている商品をご愛用とのこと。そのぶん価格は当然高くなるわけで、分かりますよ、私がどれほど馬鹿だとしてもね(笑)


出所:シャルマンホームぺージ(https://www.lineart-charmant.com/jp-ja


気心知れた友人と飲み屋でくっちゃべってるときの自分であれば「眼鏡にダイヤは要らねーだろ。今の物価高知らねーのかな。ピーピーしてる国民が大勢いるのにさ。相変わらず調子こいてんだよな。上品ぶってて結構やってることは俗っぽいわけ。高輪の改修で億単位、赤坂に戻るからまた億単位、おかげで弾き出された皇嗣家まで調子こいちゃって、仮住まいと新居でトータル 40億以上ってさ、掛けすぎなんだよムカつくねー。赤坂御用地には ATM が2台あるよ。ポンポンポンの画面タッチでいくらでも国民の税金が出てくる特別なやつがさ」とでもいったところでしょうか。


この種のものは機能性重視ということで、最低価格から少なくとも標準価格ラインの商品を選び取る思慮深さを皇族には求めたいですね。国民が納める税金あっての買い物だという意識を強く持つべきですが、長きにわたる着道楽の歴史を誇る美智子さんには無理な話かもしれません。


洋服は修理して着用、何度でも着用が当たり前の皇后を目にしていながら、この贅沢大好き婆さんが彼女に学んだことは何ひとつないのでしょうか。さらにはあの若さでありながら、ティアラの新調を控えた天皇の長子の品性をこの婆さんは捉えることができていたのでしょうか。小市民には知る由もありませんが、非常に興味深いところです。


自分の視力に関しては、以前投稿した記事で目薬についても書いています眼鏡に加えてこちらのほうも今年に入り、常備5個から6個に増えました。すべてロート製薬の商品でその点は変化なし。〈命綱〉の両眼を酷使しつつ労わり、労わりつつ酷使する日々の連続ですね。今後も長く続けていく予定の仕事ですから、弱点とこそうまく付き合っていかなければと思います。眼鏡にせよ目薬にせよ〈メイド・イン・ジャパン〉が誇る確かな品質には、身体・生活の両面をしっかりと支えられており、ただただ有難いというほかありません。




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