ギリシャの素敵な本屋さん
画像:Atlantis Books(http://atlantisbooks.org/home/)※以下画像同 |
写真はギリシャのサントリーニ島、2004年に開業した書店、アトランティス・ブックス。
ひとり写る駆け足の少年の醸し出す躍動感がまた魅力的なショットです。
私は東京都心に生まれ育ち、若い頃から複数の外国語を学んだり、研究者を志望していた時期もありましたので、書店といえば神田の三省堂、日本橋や丸の内の丸善にそれこそサンダル履きで足を運ぶことも多かったのですが、それからだいぶ時が経ち、書店についても本についても感じることが様々に変化しています。
売れる本が良い本とは限りませんし、それなら売れない本が良い本かというともちろんそうとも限らない。大型書店に一歩足を踏み入れれば、ただただ目に飛び込んでくる大量の本。敢えていうなら掃いて捨てるほどある本という本。もちろんのことそれらはみな立派な商品として並べられ、あるいは平積みされていたりするわけですが、近頃ではそうした空間に身を置くと大変疲れを感じるようになりました。
店舗の立地が良い、売場面積が広い、建物の外観が洗練されている、お洒落なカフェも併設され、フロアには休憩用の大きなソファが設置されている。総じてそんな在りようの大型書店では、それこそ足が棒のようになるまで立ち読みをしては場所を変え、また立ち読みをしては移動するといったことの連続で長い時間を費やすことが常でした。
対してこのアトランティス・ブックス。サントリーニ島でただ1軒の書店は、陽光の恵みに丸ごとすっぽり包み込まれたかのような小さな店ですが、もしもそこに「私が焦がれる1冊」や「わが子に与えたい1冊」や「友人に贈りたい1冊」などがストンと置かれていたとしたら、本というのはそれでもう、人と暮らしと人生に見合って足りているといえるのではないかという思いがするのです。
店内 |
このアトランティス・ブックスについては以前、当ブログの記事で触れていますので、よろしければご訪問ください。
いつか旅をして、訪れてみたいと思っている場所のひとつです。
「現代ギリシャ語、独学開始」
(2021年11月10日投稿:https://sylviekb.blogspot.com/2021/11/blog-post_10.html)
「胸躍るギリシャ、サントリーニ島」
(2021年11月12日投稿:https://sylviekb.blogspot.com/2021/11/blog-post_12.html)
エーゲ海を一望できるテラス |